中谷風の瀋陽日記

 大連1−②
 瀋陽北駅の込み具合は矢張り予想どおりだった。朝5時に起きて、5時半出発。6時10分頃の214番バスで北京街へ。そこから徒歩10分で北駅に着いたのが7時過ぎだった。すでに、沢山の人が列車を待っていた。今日は連休の3日目。観光地に行く人もピークかもしれない。待合室の10番改札口の入り口付近にいたら、小父さんが座席に置いていたカーディガンを取って、どうぞと進めてくれた。お蔭で、座って小1時間待つことができた。
 国内旅行者は1千万人どころではない(1説には3億人)ようだ。海外旅行だけで220万人というニュースを妻が国内から伝えてくれたのだった。中國の放送でも、今年の連休中の旅行客は、昨年の3倍だと言っていたそうだから。何にしても人は多い。やはり中国だ。 写真は左から瀋陽北駅の様子(暗いので画像がブレている)、列車の向席の小朋友 
   
 3つ目は旧大連市庁、4:その遠景〈世界貿易大厦を望む〉、5つ目は旧南満州鉄道本社 である。
 大連に着くと、今回お世話になる旅行会社のガイドがホームまで迎えに来てくれていた。早速チャーターした車で繁華街を中山広場に向かった。大連も古いもの(例えそれが日帝時代の物であれ)は大切に保存してくれている。(ただ、文革時代の一時期、古いものは全て打倒され、放棄、焼却されたのが残念だとガイドは語った)
 一角にあるルネサンス風建築物「大連賓館(旧大和ホテル)」は姉妹店であるだけあって、瀋陽の(中山広場の一角)遼寧賓館とそっくりな作りであった。その後も、大連鉄道有限公司(旧南満州鉄道本社)、旧満鉄病院などをめぐるのだが。この出だしによって、今回の私の旅のテーマは、「旧市街、旧建築物を巡る旅」となってしまった。確かに、新しい物にはあまり興味が湧かない。
 町並みは建築ラッシュが5年ほど前に終わっているらしく、とてもスッキリとしていて、ごみもない。気温は年平均10℃で比較的暖かく、三方が海に囲まれていて、適度の湿度で、夏もあまり暑くはならない。(1月と8月の平均の最高気温、最低気温は(1)-1.1℃、-8.3℃、(8)27.5℃、21.4℃)。日本の気候によく似ていて、とても過ごしやすい。しかも、湿潤で坂道の多い町並みは神戸や横浜などと似た雰囲気を持っている。