2012-06-01から1ヶ月間の記事一覧

長春4−瀋陽日記

広大な敷地に、これほど多くの木立を残しているのだから、その一角で、猛獣の射殺が行われたとしても不思議ではないのだと思わせる情景だった。『ねじまき鳥クロニクル』を書くに当たって、村上春樹は中国東北の旅を行っているが、この長春に足を運んだとき…

長春3−瀋陽日記

後日、妻に話すと言下に『ねじまき鳥クロニクル』と返ってきた。概して、村上の小説の題名は風変わりで記憶に残りやすいものなのだが、この時ばかりは、ずっと喉に引っかかっていてなかなか出てこない言葉のようだった。 動植物園について入場しようとして、…

長春2−瀋陽日記

新民大街を南下し、新民広場から東に向かう旧官庁街には、次のような建物が並んでいた。 偽満軍事部(吉大一院)、偽満国務院(吉大一院)、偽満経済部(吉大医学部)、偽満司法部 、偽満交通部、偽満総合法衙、偽満興農部(東北師範大学付属中学)、偽満文…

長春ー瀋陽日記

長春は美しい街だ。何と言っても、緑が多い。街の至る所に公園があり、町のロータリーまでがこんもりした緑に覆われている。6月23日(土)の朝方は雨模様だったが、9時頃からは雨も上がって曇り空に変わってきていた。雨に濡れた6月の緑が輝いていたからだ…

婚礼2ー瀋陽日記

新郎は空軍の将校で地上勤務であるとのこと、新居は新婦の勤務先に近いマンションに決まっているそうだ。勿論結婚後も二人の職場が変わることはない。参加した同僚から、「制服姿の軍人が思ったより少ないね」との印象だったが、それでも、司会者や要所にい…

婚礼ー瀋陽日記

同僚の中国人教師の結婚式に招かれた。朝8時50分に地下鉄21世紀大厦駅前で送迎バスに乗って行く予定なのだが。またまた、時間の思い違いで、1時間早く着いてしまった。勿論誰もいなかった。一度引き返して、出直した。バスは40分ぐらいで会場の蘇家…

病院2−瀋陽日記

私の怪我で一度に座が白けてしまって、同僚の皆には申し訳ないことをしたのだが、「大事を取って」近くの病院で手当てをしてもらうことになった。中国の先生の車に乗って、すぐに「中国医科大学盛京病院」に向かった。病院には車が立錐の余地もないほど並ん…

病院ー瀋陽日記

1週間近い間、ネットが不調の状況が続き、しかも、近くの高速道路の工事現場の影響なのか、旧来のネットでのアクセスが全くできない状況が続いた。新しい光ファイバーのラインは復旧したが、旧のものは相変わらず動かなかった。ただ、時には動いたりしていた…

現場ー瀋陽日記

ここ1週間ほどは、yahooなどのネットのアクセスが非常に悪い状態が続いた。そのため、普段のメールのやり取りにも不自由する状態になってしまった。 前置きはさておき、皇姑屯事件=張作霖爆殺事件の現場を探してみた。それというのも、新田次郎の『マンチュ…