アフレコー瀋陽日記

 アフレコ=アテレコ=配音(pei4yin1)
 アフレコは中国語では配音(ペイイン)と言っている。日本語学習の有力な手段の一つで、学習活動の中でも、割と人気の高い部類に入る。
 そのアフレコのコンクールがあって、審査員として出席した。英語の部門と日本語の部門が前後して行われるので、両方の審査を日本語教師も英語の教師も平等に行った。審査員は学生からも多く出ていたので、必ずしも教師の点数に左右されるわけではない。
 英語部門は予選を通過した4組はすべてアニメだった。日本語部門4組では、現代劇ドラマ、アニメに加えて、「江」の北の庄での場面を選んだチームもあった。探していた江が無事帰ったという報を聞いて、お市の方や姉たちが胸を撫で下ろしていた時、柴田勝家が江の頬を打つ場面である。学生が選択したのだが、なかなかドラマチックな場面を選んだものだ。男子2人、女子3人のチーム(そのうち男女1名づつは家人の瀋陽訪問で市内を案内してくれた学生だ)だが、江役の女の子は「自分の不明を恥じて泣きながら謝罪する」場面で、本当に泣きながら演じていた。
 結果、このチームが優勝だった。強敵の3年生の2組を抑えての優勝で、恐らく圧倒的だったのではないか思う。観客の学生たちも、なかなか見る目がある。