中谷風の瀋陽日記
文旦漬け
この記事は16日に書いていたのだが、突然消えてしまったので、書き直しになる。
中国では、仲秋節の前になると月餅などとともに『蜜柚』と名付けられたザボンよりも大きい柑橘類が売り出される。麗々しくビニールで覆いをされ、その上から赤いネットを被せられて店先に並んでいる。晩白柚と同じか、それよりも大きい感じで、ほぼ真ん丸の形が満月を思わせるのかとも思うが、その由来は知らない。
妻がこちらにいた時に買ったのだが、折悪しく体調を崩していて食べられなかった。一人で食べるのもなかなか食べごたえがあるので、何日かに分けて食べた。味は思ったほど良くはなく、損をした気分で厚い皮を見たら、かつて、妻が文旦漬けをするのを手伝ったことを思い出した。
確か8つか16ほどに切り分けて、水に晒して、湯掻いてから、大量の砂糖を入れて煮込んでいたっけ。とおぼろげな記憶をもとに作り始めた。
砂糖を300gほど入れてグツグツ煮ているうちに、しまった、薄皮を剥くという工程を忘れていたと気付いたが時すでに遅し、砂糖でベタベタの状態で手の施しようがない。その頃やっと妻と連絡できて、製法を聞いてみたら、いくつか間違っていた。(作る前にどうして聞かないのかと妻にはまたまた小言を言われた。)
1.まず、薄皮を剥くこと
2.水煮の段階で3回ほど煮汁を捨てること
3.砂糖は文旦と同量ほど入れること
1.は冷えて乾燥させた後に剥くことにした。2.は一回捨てたので大目に見てもらうか。3.はあとで砂糖をまぶす時に大目にした。
出来上がったものは、少し柚の味が強めだが、何とか食べられるものになった。
学生に試食してもらおう。