文化祭ー瀋陽日記

 日本の文化の日から遅れること2週間,大學でも文化祭が盛んな折だと思うが、この地でも、日本語文化祭が行われた。と言うのも、我々日本人教師の焦燥感よりも、中国人日本教師の懸念が潜行したのかも知れない。何度も書いたように、日本留学希望者が毎年、10人ほど減少している。僕たちも、「日本文化講座」という名のイベントを企画し、すでに2回ほど実施しているのだが、この学校の先生方の懸念もかなり深まってきたのだろうか。
 約2か月前から準備にかかり、中間テストを挟んで、今月の中旬が日本語文化祭の週間となった。学生達もこの日に会わせて、パネルを用意したり、着物の着付けの練習をしたり、創作舞踊の練習をしたりと結構忙しくしていた。



 その成果が今日発表となった。浴衣姿やコスプレとともに回転寿司から仕入れたらしい海苔巻きや軍艦巻きが多く売られていた。僕には無料で沢山提供されたのだが、味わってみると、なかなかいける物が多い。沢山の寿司を仕入れて、無用で提供できるところが、学生の親の経済力を垣間見た思いがした。何しろ「貴族」などと揶揄されているらしいのだから、家庭の経済力が相当高いことも容易に知られる。
 しかし、彼らなりに、必死で日本文化(?)を紹介しようと奮闘していたわけである。その当たりがいじらしくも可愛く見えるところである。