2013-12-16から1日間の記事一覧

窓2ー瀋陽(小説)

どうして私にばかり、こんなことが続くのだろう。 今朝方、出勤してすぐに副園長の劉玉英から叱責を受けた。5歳児の宝児の林檎アレルギーの件で抗議の電話があったと言うのだ。確かに園内で出された昼食の中にデザートの林檎が混じっていたが、宝児に林檎ア…

窓ー瀋陽(小説)

窓に映った男の黄緑の帽子が気になって仕方がない。きっとこの男は外国人なんだ。中国人が緑の帽子を被ったら物笑いの種になるのに、この男はそんなことにも気付いていないのだから。徐彩燕は地下鉄の2号線の車両の自分の左側で吊革を掴んで窓を見ている男…