中谷風の瀋陽以前7

 3月17日が神戸の日本語学校の卒業式であった。この学校本体はコンピュータ関係の専門学校であるため、全卒業生は1000人ほどいた。日本語学科そのうち僅か40人ほどである。蘇さんが総代として卒業証書を受け取っていたが、胸を張り凛とした立ち姿で壇上を行き来していた。式後の歓送会で、一人一人が様々な思いを日本語で語ってくれた。大学や専門学校に進学を決めた学生やこの後すぐに帰国する学生、捲土重来来年を期する学生など、この後の進路はいろいろ別れるのだが、皆異口同音に日本に留学してきて良かったことと先生方にいろいろお世話になったことを語っていた。外交辞令やお世辞ではなかったと思う。
 私は長淵剛の「乾杯」を歌ったが、理事長が登場したので中断せざるを得なかった。その理事長も留学生に「卒業を祝す」という詩吟を披露して喝采を浴びていた。