中谷風の瀋陽日記

 隊列
 昔、老教師が若手の教師に向かって「隊列を整えよ!」と言っていたことを突然思いだした。かつて党員であったであろう老教師、しかも軍隊の体験もある彼が、よく若手に苦言を呈するために使っていた。ことほど左様に懐かしいことばに、今日突然出会ってしまった。
 「行進ラジオ体操大会」とでも訳したらよいコンクールがあった。
 皆真剣そのもの、分列行進の途中、中央の審査員席に向かって敬礼しながら、胸を張り、爪先まで真っ直ぐに伸ばして足を高く振り上げて行進する姿は、国慶節の解放軍の行進を思わせるものであった。かつて、体育大会などで入場行進を一生懸命にさせたことがあったが、その3倍の厳しさとでも言ったら良いのか。いい表現が思い浮かばない。「解放軍の国だ。」と実感させられた。
 準備の段階でのクラス担任の奮闘ぶりは日本の高校の○○大会、▽▽コンクールの前1週間ほどのクラス担任の入れ込み具合とあまり変わらない。ただし、こちらは、かなり厳しい叱咤激励の声が飛んでいたようだ。