中谷風の瀋陽日記(5月)

 gada麺(ガーダーメン)
瀋陽の名物としてgada(嘎打)麺を教えてくれたのは、神戸の日本語学校のru君だった。彼のバイト先の同僚に聞いてくれたものだったと記憶する。
 こちらの学校の生徒に聞いてみると、確かにどこでも食べられるけど、学校の近辺は余り薦められないという。ならばということで、彼女たちが作ってきてくれることになった。一人が嘎打麺を、一人は嘎打湯(ガーダータン)を。生徒は土曜日に家に帰り、日曜の夕方には登校する。日曜の夕方、外国人教師の職員室で待って置くようにとのことだった。
 そして、今日、やはり届けられた。ただし、嘎打湯が。嘎打麺を作る子が体調を崩して、登校できなかったからだ。嘎打湯を作った子は、「お母さんと一緒に作ったけど、私の初めての料理。」とのこと。不肖(ここで使う言葉ではないが)、私が初めての料理を味見させていただく光栄に浴する次第となった。
 浴した結果は、○×▲■?!。昔、戦中・戦後に食卓に登場したという水団はかくやに、と思わせる風体であったが、味は思ったよりもあっさり系で、人によっては物足りないかもしれないという薄味であった。(ひよっとしたら、母親の配慮で日本人向けの味付けにしたのかも?)。ともあれ、感謝感激の夕方ではあった。