中谷風の瀋陽日記

 スピーチ大会と日本文化講座
 26日の晩6時から2時間程度予定している日本文化講座のリハーサルを26日午後3時ごろから予定していたところ、前日(26日)に「1年生のスピーチコンテストを26日午後にやります。審査員をお願いします。」と1年の日本語の先生が言ってきた。例によって、突然の日程の割り込み(変更)だ。いちいち気にしていたら、こちらの身が持たない。 午後1:30〜約2時間半、たっぷりとスピーチ大会を楽しんだ。まずスピーチには20名の選手が登場したが。どの子もほとんどが暗唱して、5,6分のスピーチをこなしている。スピーチの論題は3つ。「都市と私」「私の尊敬する人」「未来の後継者」。この中から1つを選び、自分の文章を日本語でまとめ、暗唱して、大会に臨む。日本で昔、弁論大会があったが、普通高校などでは絶えて久しい行事が、日本語教育などでは、大変重要な、有効な手段とされている。日本の定時制高校ではまだ、「生活体験発表大会」などの名称で続けられていて、これも有効な教育手段になっている。
 さて、事前に目を通した原稿もあれば、初めて聞くものもあったが、いくらかの文法的なミスを除けば、日本の高校生と匹敵するような文章も数多く見られた。結果は、男子1名、女子2名の3名が優秀賞に輝いた。この子らが、来年の瀋陽市の大会などの選手になるのだろう、と実感した。丁度、川崎で優勝した学生が、2年前にそうだったように。
 ところで、スピーチの合間に、学生の有志が、見事な歌声を披露してくれた。英語の歌、日本語の歌、中国語の歌といろいろな歌声を楽しませてくれた。そして最後に、その後の日本文化講座のために教えていた「たなばたの歌」「四季の歌」をみんなで歌うということだった。みんなの合唱だと思ったら、私が指揮することになった。皆大声で合唱してくれた。その声で、また感激が増してきた。この子らは、すごい企画力と実行力を持っているなと認識を新たにもした。(続く)