中谷風の瀋陽日記

 語学
 2日続けて、在瀋陽日本領事館総領事にあった。1日は学校での講演会で講師として来校した時に、2日目は新しい教師会のメンバーの一人の講演会に参加者として来場した時だ。
 彼自身の講演は、学校が依頼したもので、震災後の日本の復興状況などを話して学生や保護者の不安を取り除いてほしいという趣旨で要請したものだった。震災が日本留学を考えている学生たちに与えた影響は決して軽くはなく。全体に1割から2割の学生が欧米諸国への留学にシフトを変更している。また、長期的にも、90→79→68 と日本留学希望者の絶対数も減少傾向にある。
 総領事は、すべて中国語で演説していた。後日聞いたが外国語大学の出身で、任地のほとんどが中国という徹底した中国漬け{チャイナスクール}(と巷間では言うそうだ)育ちの人のようだ。この情報を提供した人は武漢にいたことがあり、そこの総領事の中国語を聞いたことがあるが、やはり学生は、彼の中国語の発音の正確さと流暢さにどよめいていたという。今回も同じような反応だった。中国語が仕事の一部(それ以上かも)になっている人の語学に対する入れ込み方は、並大抵ではないと思った。自分のいい加減さに反省しきりであった。
 2回目は不意の参加者であったにもかかわらず、会場で挨拶してくれた。講演会が終わって、質疑応答の途中で退席したが、丁寧にお礼を言って、お見送りをした。これから結婚式で、来賓として招かれているとのことだった。総領事も忙しい。