中谷風の瀋陽日記

 紅葉
 紅葉というよりも黄葉と言った方が良いのか。ニセアカシア(槐)の木が色づき始めた。薔薇系の木、桜、李などは10月の中旬の1週間くらいで散ってしまったが、街路樹に植えられている桃の一種やこの槐の木、そして楊柳などはずっと青々としていた。それが、10月の末になって、一斉に色づき始めた。しかし、日本のように色づいて1週間以上落葉しないようなことはなく、緑の葉をあちこちに残して、黄色くなった葉はソサクサと散り急ぐ。冬がそこまで来ているよと告げているようである。学校の周りには、街路樹として色々な木々が植えられている。柳は樹齢40,50年といった趣があり、正門までのアプローチはまだ緑の葉に覆われて、こんもりしている。それが、冬になると、天を掃く箒の行列になる。その季節が迫ってきている。
 集中暖房は11月からだという。建物の至る所に、スチームの暖房器が顔を出しているが、校務員さんたちは、その点検に余念がなかった。それもようやく1段落したようだ。秋の日をもう少し残しておいておくれ、と言いたいところだが、冬が楽しみでもある。この地がマイナス30度を記録したのは、2009年12月30日だったそうな。今年はどの程度の寒さか。