インクー瀋陽日記

 忘年会の写真を印刷しようとすると、インク切れだった。街まで出て、インクを買おうとしたが、ヤマダ電機にはなかった。教えられた国際電気のフロアーへ行くと印刷機(プリンター)自体が見当たらなくて、本屋が目に付いた。ザーッと見ていると『唐詩鑑賞大辞典』『宋詩鑑賞大辞典』『漢魏六朝詩鑑賞辞典』が目に留まった。前から類書を探してたので、迷わずに購入した、3冊で170元1毛だった。
 半ばあきらめ気味で、「大家庭」というデパートに行ったら、なんと、あった。しかし、やはり高かった。黒インクが179元(約2150円)、カラーインクが199元(約2390円)という値段だ。日本円でも高いが、中国の物価水準から見たらかなり高値だ。
 会誌でお世話になったで余り言いたくないのだが、やはり高値はこたえる。今日だけの出費で、月給の5分の1は飛んでいってしまった。
 日本語教師は薄給なのだ。中国の平均給与の約2倍だと聞いているが、日本へ年2回往復していると、貯蓄はできない。むしろ持ち出しが多い。若い先生たちは本当に大変そうだ。だから、帰国も年1回で我慢している。彼や彼女たちはこれから人生が始まるのに、何ほどの貯蓄もできないのはつらいだろうなと、つい同情してしまう。
まあ、それでもめげずに結構みな頑張っているけどね。(金だけが目当てではないから。)