映画ー瀋陽日記

 日本から送って貰う「中国語ジャーナル」のなかに、劉徳華(アンディラウ)と成龍(ジャキーチェン)のインタビューが載っていた。記事は昨年の新作映画『新少林寺』についてだった。そこで、なんとか、『新少林寺』を手に入れて、昨晩から今日の午前中にかけて、視聴した。ジャッキーチェンがインタビューで言っていたように、これまでの少林寺と称するものはすべて本物とは違っていて、今回の映画で初めて正式に少林寺の許可をもらい、少林寺の修行僧や少年僧が実際に映画に登場し、厳しい修練の様子を見せてくれていた。
 時代は民初の軍閥の諸国割拠の頃の河南省登封市。誰が町の支配権を確立するか定まらない中で、非情で鳴るアンディラふんする主人公侯烈が総統(総司令)に就任する。更に支配を強固にしようとして、連携の手を差し伸べてきた一方の頭目(侯烈の妻<範冰冰>の兄)の暗殺を謀っている時に、子飼いの部下の(裏切り)叛乱で、愛する妻と愛嬢を傷つけられ、愛嬢を連れて逃げる途中、『ベンハー』の戦車戦さながらの格闘シーンを挟んで、瀕死の重傷を負った娘を抱えて一夜を過ごす。翌朝早く、少林寺に救いを求めたが、娘は死ぬ。傷心の主人公を見守っている料理人としてジャッキーチェンが登場する。
 少林寺で修業を積み、禅武一体の境地にたどり着いた頃に、侯烈を探していた追手の軍勢に追いつめられる。そこからはお馴染みの格闘シーンが続く。
 見終わって、軍閥に武器を売り込む外国人たちがロシア人かフランス人のように描いてあるので、いくらかホッとしていた。この河南の地域には日本軍はまだ進出していない時期だったのだ。