哈爾賓ー瀋陽日記

 確かに暖かい日で、雪像や氷の至る所が融け始めていた。階段になった部分は滑り止めに赤いフェルトを敷いていたが、それが太陽の熱を吸収して、融解を早めている。構造物のすべてが、厚さ30cm〜50cmの氷でできている。聞くところによると、すぐ近くの松花江の氷を切り出して使っているらしい。昼過ぎの陽光を受けて鮮やかに輝いている。これは、夜見れば、照明の効果も出て、もっと綺麗だろうなと、その時になってやっと夜来るべきだったということに気付いた。        
 彫像のキャラはミッキーマウス不思議の国のアリスなどだったが、仏像が鎮座されているのが目に入った。前にはちゃっかり賽銭箱が置いてあった。
 1時間ばかりあちこちをうろついていたが、その間に会ったのは5組ほどのカップルや集団で、意外と淋しかった。やっぱり、こんなところは一人で来るものではないと痛感した。
 後日、同じ日に氷雪大世界へ行った日本語の先生に聞くと、夜は沢山の観光客であふれ、光も色とりどりで、綺麗であったと言っていた。「先達はあらまほしきことなり」の仁和寺の法師みたいだ。やっぱり、下調べはしておかなくちゃ。