白色ー瀋陽日記

 白色情人節
 少し旧聞に属するが、3月14日のこと。私の中国語の学生先生のシエンさんが、「今日は何の日ですか。伝統的な記念日ではありません。若者の間で最近祝われるようになりました。」と、謎かけ問答をしてくれた。返答に詰まっていると、「白い・・・」と仄めかしたので、「ああ、ホワイトディ」と気が付いた。ところが、男の人が女の人にプレゼントのお返しをする日だねと話をしていても、うまく通じない。理由はすぐ分かった。日本と中国では、プレゼントのやり取りが、全く、逆なのだ。中国では、2月14日は男性から恋人に花束やプレゼントを渡す日であり、3月14日は貰った女性から男性にお返しのチョコレートや菓子やプレゼントをあげる日になっている。2月14日は情人節といい、3月14日は白色情人節というらしいことが分かった。所変われば品変わるだ。なぜか、チョコレートのやりとりが行われるのは、日本由来なのかなとも思った。そんな話を3年生に話していたら、「はい先生、義理チョコ」といって、チョコレート入りのクッキーをくれた。女性から、貰ってもいない上司などに渡すのは「義理チョコ」だそうで、これもやはり、日本由来のものなのか。
 しかし、学生たちは日本のようにお互いにあげたり貰ったりはできない。なにせ、高校生は恋愛ご法度の国なのだから。