朗報ー瀋陽日記

 朗報は何時でも嬉しい。ましてや、自分が多少なりとも力を入れたことであればなおさらである。今年は長春の東北大会で1位と3位を獲得した3年男子と2年女子が、北京の決勝大会に参加した。結果、今度は逆転して、2年女子が1位に3年男子が2位になった。1位の2名は神奈川県川崎市で行われる「世界大会」に中国代表として出席することになった。昨年の代表の女子は美事に優勝したが、今年も上位入賞が期待されている。
 そういう意味で力が入るところに持ってきて、この女子は私の中国語の先生であり、長男夫婦や妻が来瀋陽の折には案内役を買って出てくれた、家族同然の子なのだ。今年もまた、誰かに川崎まで足を運んで貰わなければならなくなった。
 彼女のスピーチは、40年前に人を介して日本から購入した「裁ち鋏」を、切れなくなったら研いで貰って使い続けている祖母の話を軸に、ともすればぎくしゃくする日中関係も、このハサミのように、研ぎ続けなければならないと主張したものであった。今回も、彼女自身が考えてきた文章で、私はほんの数カ所誤植や言葉遣いの間違いを訂正しただけであった。文章力はあるが、発音に少し難点がある。
 さあ、これからまた大変だ。