畏友2ー日本日記

 K氏は無類の工夫家でもある。この数年来、自宅の庭で桃、杏、スモモ、イチジク、ブラックベリー、ブドウ(デラウエア)などの果樹を無農薬で美事に栽培し、その苦闘(快樂?)の日々を、ブログで配信してくれている。さらに、無農薬の野菜、イチゴ、メロンなども手がけ、多くの失敗と成功の記録もまた彼のブログに登場している。
 一方、工学部造船科の卒業であるK氏は船が大好きで、船に乗るために、海辺の土地を物色して、今の土地にログハウスを建てることにしたそうだ。場所は釣り人ならば知らない人のない鳴門・内の海に近い運河のそばである。ログハウスの裏が運河になっており、そこから、内の海を越えて鳴門海峡までは船で30分ほどで行けるという、釣り人にとっては垂涎の土地でもある。
 今回の訪問の主目的はその鳴門の真鯛を釣ることにあった。その真鯛釣りについては、後日また書くことにする。工夫家たるK氏の面目を躍如とさせるのが、石焼き窯の制作とその石焼き窯によるパン焼き・ピザ焼きの記録である。
 訪問した翌日、彼の手製のパンに手作りブラックベリージャムを塗っていただいたが、パンの幾分もっちりとしたふくよかな味は市販のものにはないものであった。また、トーストに挟んだ野菜はほとんど自家製のもので、完熟トマトはトマト本来の味を教えてくれるものであった。美味しくて、つい食べ過ぎて、家内からたしなめられたりもした。
 このブログを書きながら、戴いたブラクベリーソースをヨーグルトに入れて食べているのだが、ピンクの色合いに変わったヨーグルトがすっぱ味とほのかな甘みで贅沢な味わいを残してくれている。
 K氏夫妻に心から感謝する。