畏友3ー瀋陽日記

 今回の訪問のメインは鯛釣行である。朝5時に起床し、5時20分頃にはK氏の船で鳴門海峡に向かった。8月6日は17日の潮・中潮鳴門海峡の潮の南流から北流に変わるのが6時前とのことで、北流が瀬戸内に流れ込む開口部に当たる場所に幾つかの鯛釣りのポイントがあるとのことである。内の海から堀越海峡を渡って、鳴門海峡に出るとあちらこちらに釣り船の姿が見えた。島田島の沖合をひたすら北上し、地元の人が北泊沖と呼ぶ鯛釣りのポイントを目指した。途中、島田島沖にも数隻の釣り船が集まっていたが、船長のk氏の判断で、さらに北泊沖まで足を伸ばした。すでに、20隻ほどの船がポイントに集まっていた。今回の釣りのスタイルはイワシ鯛づりである。始めにサビキでイワシを釣り、そのまま生き餌にして鯛の食いつきを待つという釣り方である。仕掛けは、K氏が用意してくれたメバル用のサビキである。幹糸7号、ハリス6号の市販のものであったが、元来、k氏は仕掛けも手作り派である。今回は私に配慮したのか、市販のものを用意してくれていた。竿は船釣り用の短いもので、両軸リールにPEの糸を取り付けてあった。これも、k氏が用意してくれた。餌を用意しなくても良いのが、サビキ釣りの良いところだ。
 k氏が魚探を睨んでいて、魚影をさがし、水深を教えてくれる。この魚探はGPSの機能も付いていて、釣れたポイントを覚えさせておけば、潮流に船が流されても、正確に戻ることができるものだそうだ。その優れもののGPS付き魚探をk氏は半値で手に入れたと言っていた。第一投。暫くするとイワシらしい小さな当たりがあった。暫くして確認のために上げてみると、10㎝弱のイワシが二匹サビキに付いていた。何度か繰り返して、時には小アジが付いたりしたが、肝心の鯛の当たりは全くなかった。K氏の判断で、ポイントを変え、マルアジ釣りに行くことにした。
 鳴門海峡の海峡部から北流する潮が広がっていく開口部の中途当たりに、目指すポイントはあった。釣り船がここにも20隻近く集まっていた。同じ釣り方で待っていると、まずK氏に当たりがあり、30cm位のマルアジが上がった。立て続けにK氏に当たりがあり、暫くして私にも当たりがあった。同型のマルアジであった。何回か船を流しては元のポイントに引き返すことの繰り返しだったが、私は二匹のマルアジ、K氏は三匹のマルアジと二匹のサバ(40㎝級)を釣り上げた。
 まずまずの釣果であったので、昼の潮止まりの前に納竿とした。
 K氏宅に帰って、遅い朝食に手作りパンと野菜サラダを戴いた。釣った魚は内臓を出すなどの下処理までしてくれて、全てを私の土産にしていただいた。クーラーボックスと保冷剤を用意していたので、用意が無駄にならなくて良かったなどと言われながら、好意に甘えて全てを持ち帰った。その晩のアジのたたきは大変美味しかった。夏場なので、少し脂身が少ないが、それはそれで塩焼きなどにするときっと美味しいと思う。また、サバはしめさばにして翌日美味しく戴いた。k氏に丸投げ、丸抱えで連れて行って貰った、満ち足りた釣行であった。K氏夫妻に感謝。
 後日談になるが、8月9日の釣行でK氏がイワシ鯛釣りで50㎝超の真鯛を仕留めたという報告を目にした。Kさんおめでとう。