秋冷ー瀋陽日記

 今日は、比較的温度が高い日なのだが、北東の風が吹いて、午後から雨模様になった。朝のジョギングのときに気付いたが、校庭の銀杏の葉はもう完全になくなっていた。北東から吹いてくる風に煽られて、木の葉が舞っているが、ほとんどは、夏の衣装のまま、突然冬の舞台に投げ込まれたピエロのような緑だ。グランドの隅の芝生の上に吹き固まっているのが、モグラのテントみたいに盛り上がっている。
 青いままで枝からもぎ取られている葉の堆積を踏みながら、「秋はやっぱり日本の秋だな」と妙にナショナリスティックなっている。あの彩りの微妙な変化は中国では味わえないのかも知れない。
 今日は、学生と夕方から食事の予定だったが、夕方からの時間設定は良くないと、クレームが付いて、結局は延期になった。とても残念だが、また、2週間後に再設定して、大いに楽しもうと言うことにした。
 学生の中には、親から、日本留学をあきらめたら、といったプレッシャーを受けた学生も何人かいるそうだ。
 島の問題は、いろんなところに影響を与えている。なのに、火付けの張本人がさっさと知事の職務を放棄して、国会に打って出るそうだが、あの老人の気炎をまともに信じて付いていくような人が果たしているのだろうか。
 沢山いるようなら、日本の未来も絶望的だなとつい弱気になってしまう。 これはやはり晩秋の気温のせいか。