投稿ー瀋陽日記

 「島」の問題をきっかけに、日中の両方で先鋭化する動きがあることに危機感を持っていた。凍えた意識を溶かす一助になればと思い、蟷螂の一刀の自覚を持ちつつ、日刊紙への投稿をはじめた。
 先日(11月29日)某紙の投稿欄に掲載された。掲載までには、新聞社の係と数回のメールのやりとりをした。係の記者はさすがプロだけあって、短い字数の中に最大限の内容を盛り込むテクニックを持っている。私の書いた原文の4分の3ぐらいまで絞り込んだ文章が掲載候補案として帰ってきた。原文の骨子や文言を生かして、スッキリした形になっていた。

 中国人留学生 温かく鍛えて    日本語教師 (中国 65)

 先日、日本留学試験が留学希望の外国人を対象に行われた。今回、私の勤める外国語学校からは約80人が日本に一時留学し、受験した。
 今年の受験生には特筆すべき事情がある。つまり、東日本大震災、そして今回の尖閣諸島の問題による中国国内の反日的空気の両方を乗り越え、留学を決意したということである。
 留学目的は、医療、建築、材料工学、バイオエネルギー、環境問題、高齢者福祉など多様で、いずれも日本の進んだ学術を習得し、国際人として活躍し、日中友好にも役立ちたいというものだ。彼らの夢が変わらなかったのは、日本の文化や習慣への深い理解、学術に対する強い憧れがあったからだ。「中国人だからひどい目に遭うのでは」といった周囲の不安に対し、彼らは説得の努力を重ね、解消してきた。
 日本の皆さんにお願いしたい。留学生の意欲に応えるためにも、厳しく、温かく鍛えてやって下さい。

 以上だが、本人が引用するといっても、著作権上は問題があると思うので、特に名前を記さない。皆さんに読んでもらいたい。特に、関東や九州にいる学生達にも読んで欲しいと思っている。少し欲張りすぎかな。