硬座ー瀋陽日記

 「硬座」は日本の2等寝台のようなもので、「軟座」=1等寝台に比べて、スペースも狭いし、寝心地も、もう一つも二つも落ちるという寝台車である。どうしてその硬座を選んだかというと、鉄道局のサイトの軟座の所には座席数が書いてあって、硬座の所は空き席が「有」とだけ書いてあったので、軟座はもう無いものと諦めて、硬座を購入したわけである。ところが、帰りの寝台を予約するときに、試しにその数字をクリックしてみたら、軟座の申し込みの画面に変わった。なんだ、こうすれば簡単に軟座が買えたのだと残念がったが、行きの分はもう銀行でのカード決済を終わっていたので、キャンセルするのも難解な中国語と格闘しなければならないからと諦めてしまった。
 かくなる次第で、行きは硬座で寝て、8時間40分の長丁場に耐えなければならなかった。しかも、席は3段ベッドの最上段で、服を脱ぐのにも、背中を丸めても、頭がぶつかるので、荷物置きの棚に足を乗せたりして、アクロバティックな姿勢でないと着替えもできない。
 それに比べて、帰りの軟座は2段ベッド2組の1室にドアが付いて個室になっており、外を歩く他の乗客の物音などからは完全に自由である。しかも、部屋にはお湯のポットが置いてあって、履き替え用のゴムサンダルが4組用意してある。硬座とは僅か25元の違いなのに、この違いは何なのだろうと帰りは思わず溜息が出た。帰りは6時間14分(実質は6時間35分ほど)の短い旅で、しかもまだ睡眠が必要な時間帯ではない。行きはこの車両で行くべきであったと後悔すること頻りであった。
 硬座と軟座の写真をアップしてみたいが、うまく行くかどうか。こちらから、日本のブログサイトの「picture」のサイトに登録するのはとても時間がかかる。それはひとえに、JPGの写真の使用メモリを少なくする方法を知らないからだけど。(困った!!!)