大雨ー瀋陽日記

 少し前の話なのだが、7月1日、2日とこちらでは珍しい豪雨だった。どうも前線の卵のような低気圧が発生したらしく、二日間にわたって降り続いた。特に2日は集中豪雨のような雨で、学生達は朝昼の体操がなくなって、喜んでいたほどだったが、市内は床下浸水が各地で起こり、かなり憂うべき情況であったらしい。
 一昨年の今頃にも同じような豪雨に遭ったことがあった。丁度、日本領事館に借りていた茶器などの品物を返しに行ったときだったからとてもよく覚えている。僕らは学校のマイクロバスに乗っていたから被害は受けなかったが、あちこちのバス停で、バスから降りた乗客がふくらはぎから膝の辺りまで水に浸かって、歩いているのを目撃した。そういう水没した道路があちこちにあった。
 今年もまた同じような状況が見られたようだ。翌日3日の夕刊紙は、1面トップに水没した車や、水没した歩道を歩く女性の姿などを写真に捉えていた。載せた写真は7面の生活欄(と思しき)に掲載されていたものだ。築30年のアパートに住んでいて、こんなことは初めてだ。まるで河の中の家に住んでるみたいだといっていると報じている。
 地球温暖化なのだろうか。梅雨のない瀋陽にも梅雨のような季節が来るようになったのだろうか。それにしても、全国運動会(国体のようなもの)まで、あと2か月ちょっとの筈なのだが、それまでにこんな情況は収まるのか。余所事ながらハラハラさせられること夥しい。