試験ー瀋陽日記

 学年末試験の真っ最中だ。生徒たちは次年度のクラス分けに関係してくるので、必死である。この学校は、中1から高1までは徹底した能力別編成(中国ではごく普通)であって、高2から進路別にクラスが分かれる。希望したクラスに行けるかどうかの判断基準もこうしたテストの成績である。だから、生徒は1点でも多く取りたいと思っている。その当たりのこだわりは、日本の高校の普通科高校と余り変わらないが、日本以上に点数に対するこだわりが激しいかも知れない。
 それというのも、この試験の後には「恐怖の」保護者会(「家長会」と言うらしい)が控えていて、大抵の生徒は、その日1日は大人しく家で待機している。戦々恐々として保護者の帰りを待つ。そして、成績が大幅に向上した生徒以外は、親の叱責と激励と小言の嵐に耐えなければならない。中国では、今も家長(保護者の)権威は絶大である。学校の教師の権力が絶大であるのと同じだ。校内で延々2時間近く説諭(説教なのか、叱責なのか、小言なのか分からないが)を続ける教師などざらにいる。科学のM先生は「半日も叱り続けていた先生を見たことがある」といっていたが、さもありなんと思う。
 僕なんか、日本風の友達スタイルで接しているから、余り恐がりもしないし、時には軽く見て内職に励んだりされる。しかし、怖がらせるのは教師としては「邪道(日本では)」と考えているから、どうしても威圧的になれない。生徒と一緒にランニングしたりしている外教(外国人教師)は、生徒からはやはり、「変なおじいさん」に見えているのかも知れない。
 でも、このスタイルは変わらないよな、と思いつつ、出来が悪かった生徒の答案を睨みながら、原因を考えたりしている。
 
 次から、気になっている「従軍慰安婦」の問題を少し考えて見ようと思う。
 それから、友人知人にお知らせしたいのだが、この1週間ほどfacebookにアクセスできない状態が続いている。いろいろとやっているのだが、うまく接続できない。「友達コール」も色々あるのだが、無視しているわけではないので、ご寛恕ください。