玉龍雪山ー雲南日記

 玉龍雪山
 今回の旅の主目的の一つがこの玉龍雪山に登ることであった。事前の知識では、標高が5590m、ロープウエイに乗って山頂駅まで行けば、4500mぐらいの高さまで上れると言うことだった。だから、当初から、山頂でも寒くないような服装を準備しておかなければならなかった。小さなスーツケースには入りきれないので、リュックに替えズボンなどを詰め込んだ来たものだ。
 さて、当日朝は早朝に下見した店で朝粥を食べて、九時半頃にホテルのカウンターで、玉龍雪山に向かうバスの駅を訪ねた。すると、カウンターの女性がしきりと小面包車(ワンボックスカー)のチャーターを勧めた。往復で300元だというので、妻と相談してそれに決めた。受付の女性の案内で昨晩タクシーを降りた公園の入り口まで案内され、暫く待つと小面包車が現れた。8人は優に乗れる車であった。2人で乗るのは何かもったいない気がした。運転手は現地のナシ族だと自己紹介した。
かなり癖のある(ということは南方方言なのだろう)中国語を話すので彼が一生懸命に言う言葉のほとんどが聞き取れない。しかし、運転手の他は我々二人だけである。何とかコミュニケーションを取らないことには目的の山まで行けない。
 幸い、彼は僕の話す中国語は理解できるという。であるから、ここは根気よく話しかけるしかないようだ。

 古城から新市街に入ると渋滞が続いた。ガイドブックでは麗江から15km、バスで約40分とあったが、とてもその時間には着きそうもない。運転手は幾つかのポイントで案内をしてくれるのだが、半分も分からない。時間は一〇時半を回っていた。
 遠くに玉龍雪山の山容が見えだしたとき、運転手がしきりと「ヤンチー」といっている。初めは、山の空気は冷えると言っているのか、それとも信仰の対象の山の説明なのかと首をかしげていた所、車は道路の側の店の前に止まった。
 店にはなんと「酸素ボンベ」が数多く並んでいた。
 標高3000m以上の高さに上ったことのない僕は、やはり高山病(中国では高原症)が心配だった。即座に購入を決めたが、店主の勧める120元のものではなく、80元のものを2本買った。もし余れば捨てて帰れば良いの

だから。