玉龍雪山2ー雲南日記

 玉龍雪山に登るには、まず「玉龍雪山国家級風景名勝区遊覧券」(105元)を購入しなければならない。運転手にお金を渡そうとしたら自分で買えという。事前に知ってはいたが、ここに入るには、さらに麗江古城維持費(80元)を払っていなければならなかった。生憎とホテルで請求されなかったので払ってはいない。そのうえ、駐車場からロープウエイ乗り場までの域内連絡バス代(20元)も同時に払うと言うことになって、一挙に二人分410元を支払ってやっと入場を許された。
 山容の余りの美しさに、車を止めて欲しいというと、車内から取れという。
 車窓から山腹に民家が数カ所固まって見えた。山の裾野の高原地帯に散在するような配置だった。あれはナシ族の村だろうかと妻が聞くので、運転手に尋ねるとそうだという。ナシ族は本来山岳の民だった。この玉龍雪山もナシ族の神話の神々が暮らす山で、信仰の対象であったとガイドブックには書いてある。

 甘海子の駐車場はすでにほぼ満杯であった。シーズンに入って間もないはずなのだが、かなりの混み合い振りである。運転手は駐車スペースを探すのに一苦労している。やっと見つけた隙間に車を入れると、早速ロープウェイの乗車券を買いに行こうとせかせる。案内されるままに発券場に急いだ。手に入れた玉龍雪山旅游索道票(往復180元)には、玉龍冰川(氷河):海抜4506米、挑戦極限、超越自我とキャッチフレーズを書き込んだ写真が着いていた。
 域内連絡用のバス停に折良くバスが入ってきた。運転手の案内で一番乗りだった。車内はみるみる客で埋まっていく。立ったままの人も多い満員状態で索道駅(ロープウェイ乗り場)へ向かった。途中の植生は、北海道の山地などと同じ、針葉樹の森が続いている。まだ標高はそれほど高くはないはずだが、後で確認したところ索道駅で3356mだというから、これまで登った山よりも高いことになる。