麗江3ー雲南日記

 さて、玉龍雪山から下りて、僕たちはそのまま麗江の宿舎に戻った。夕方少し市内を散策し、夕食は朝と同じ場所で摂った。
 夕方になっても観光客の群れは少なくなっていなかった。東大街には散策する人々がいたり、東大街から一筋西に入った小川の川縁の道にも沢山の観光客が行き来している。街全体が観光客で溢れている状態だった。
 その川縁の一角には、ナシ族料理の店が建ち並んでいて、中から民族音楽に合わせて踊っているダンサーの姿が見える。少し気持ちが動いたのだが、中にいるのはツアー客ばかりのような気がし、また、ダンサーがいる分値段が高そうに感じて二の足を踏んでしまった。
 つまり、大音響の元で料理をじっくり選べるか、うまく注文できるか心配だったからだ。
 裏手に回ってみると、張藝謀(チャンイーモー)監督の『単騎、千里を走る』という映画のロケ地になったというプレートを見つけたりしたが、やっぱり今回は遠慮しておこうという結論になった。
 そして、落ち着いたのが今朝、朝食を摂った店だった。
その店は、東大街に面していて、大街の中程を流れる小川の側にあった。いずれにしてもこの街は小川が多い。水も僅かな濁りがあるものの、日本の川のように澄んでいる。
これも、観光地として売り出している住民の努力の成果なのだろう。
 店自体は、ドアがなく吹き抜けで、夕方になると少し涼しい風が吹き抜けていく。注文した麺を平らげながら、今が2月の下旬であることをすっかり忘れてしまっていた。