瀋陽日記ー手紙3

 裏面に番号をつけ、シャッフルした作品をグループで読み合わせ、順位をつける。5人×3グループ。
 各グループから良いものを2篇づつ選び出す。グループで選んだものを全体に向けて発表(朗読)する。朗読者は選んだグループの2人で。
 グループ1:作品4、3  グループ2:作品11、12   グループ3:作品9、5
作品を回収して全体の順位をつける前に、僕が再度朗読した。1人2票で挙手で投票して貰った。
その結果、優勝者は作品9であった。作者は20歳代の女性である。優勝者に本人の手で朗読して貰った。幸い名前を書いていただいていたので、優勝者探しをしなくて済んだ。皆さんが納得する見事な朗読だった。
 ちなみに、第2位は作品5、第3位は作品4だった。優勝者への賞品は当日の懇親会・送別会での飲み代を僕が払うということにした。あいにく、彼女は所要があって欠席したが、飲み代は次回に負担すると約束した。
 ところで、教師としての習い性か、誤字や助詞の使い方などが気になって仕方がない。思わず直しそうになってしまうのだが、ここは、参考にした青海省西寧の100字作文コンクールの取り組みにならって、「表記よりも内容」に重点を置くスタイルを貫こうと思った。果たしてこれでよいのか迷いはあるが。
 会が終わった後、何人かの人から「面白かった」「楽しかった」「来期の授業で早速やってみます」といった反応があった。多分に外交辞令もあるが、そういわれると嬉しい。
 同じ試みを、同僚の女性が2年生の1クラスでやってくれた。彼女は、ネットからテレビ番組で放送されたものを探し出してきて冒頭で流し、その後で作品制作にかからせたという。多くのいい作品が出たそうだ。この後、2年3年の全作品をプリントして、日本語教室主催の全校コンクールをしてみようと思う。